乗り心地を維持してハイパフォーマンスを発揮
伝統のモノチューブと大径ピストンバルブがポイント
設立は1954年。すでに半世紀以上の歴史を持つドイツのサスペンションメーカーがビルシュタインだ。
その代名詞とも言えるガス封入式単筒ダンパーは1957年にメルセデスベンツが採用。高性能に対する評価を不動のものにしていくと同時に、60年代末からはレーシングマシンへの供給もスタートし、ポルシェワークスチームとともに数々の勝利を挙げたルマン24時間レースを筆頭に、F1やWRC、アメリカNASCARなどでも成功を収めた。
市販車用ダンパーの開発には、それらのデータが活かされている。例えば、伝統的に単筒式を採用しているのは、外気に接する表面積が大きいため冷却性能に優れていて、ダンパーオイルの温度が上昇しにくいから。結果として、ダンパー本来の性能を安定して発揮できる。
また、単筒式によってピストンバルブの大径化が図れたことで、ストローク初期からスムーズに立ち上がる減衰力特性を実現。それも、ストリート用は低速域で高い減衰力を発揮し、高速域で抑えるデグレッシブタイプ、一方のモータースポーツ用はピストン速度の上昇に合わせて減衰力も高まるリニアタイプと2種類の特性が用意される。
さらに、横G剛性に優れ、たしかなハンドリングを実現する倒立式ストラットなども特徴。そういった技術の積み重ねによって、スポーティな走りと快適な乗り心地を両立しているのだ。
ヨーロッパを始め、日本の自動車メーカーも純正採用することが、ビルシュタインの高性能ぶりを物語っていると言えるだろう。 |