人間工学、生体力学。モータースポーツにまで
理念が反映される「安全」がキーワードの製品
今や世界屈指のシートメーカーとして知られるレカロの歴史は古く、馬車製造会社として産声を上げた1906年にまで遡る。その後、自動車のボディ製造会社となり、ワーゲンビートルやポルシェ356などの開発に携わったのち、65年に初めてレカロの名を冠したスポーツシートが発表されることになった。
レカロが自動車用シートに与えた影響は大きく、その最たる理由は人間医学や人間工学、生体力学といった考え方をいち早くシートの設計、開発に取り入れたことだ。それらの分野のエキスパートたちと検討を重ね、また、衝突実験を繰り返すことで人間が耐えられる負荷の限界を突き止めるなど、安全性に対する取り組みも早い段階から行われていた。
それを具現化したのは73年。クラッシュ時に身体がシートベルトから滑り落ちるのを防ぐアンチサブマリン仕様のシートを開発した。その発展型にして最新バージョンと言えるのが、06年発売のSRー11に採用された新型フレームIS05だ。
レカロは、エア圧式ランバーサポートや調整式サイドサポート、電動調整式スライド&リクライニングなどの機構を他メーカーに先駆けて実用化。快適性を高める技術においても世界をリードし続けてきた。
フルバケットシートでも、サポート性や軽量化と同時に高い安全性を追求。96年に登場したヘルメット部までガードするレーシングシェルはモータースポーツの安全基準に大きな変化をもたらしたエポックメイキングな製品だったのだ。 |