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創業100周年を迎えたドイツの名門シートメーカー「レカロ」。シート作りに関して長い歴史と豊富なノウハウを持つ同社の名が世界に広まったのは、シートに快適性の考えをプラスした1960年代に遡る。
その一番の理由は、長距離ドライブなど座った姿勢が長く続く状況において身体の負荷をできる限り軽減し、疲労回復をうながすという目的のため、シート作りに「人間工学」を導入したこと。それに基づいた形状のクッションやシート延長部、ハイトアジャスター、シートバック角度調整などを盛り込んだ。
なかでも、もっともわかりやすい特徴と言えるのが背の高いシートバックを採用していること。人間工学的にはもちろん、安全性の面でも十分な役割を果たしている。機能性や安全性、さらにはスポーティさなどの価値を重視したシート作りが、名門メーカーと言われるゆえんだ。
そんなレカロのシートラインアップは幅広く、コンフォート系ではESーV、スポーティ系ではSPーX CL100などが代表格として知られるが、レカロの技術の粋をフルに投入したハイエンドモデルとして君臨するのが「マニフィカ」だ。
そのプレミアム性の高さは、ダイムラークライスラーがメルセデスベンツSクラスを超えるモデルとして送り出したマイバッハに採用されていることからも明らか。さらに、昨年レガシィの限定モデル(南関東のみ)として登場したグレンツェンが標準装備したことでも話題になった。
まず、シート表皮の素材はサイドサポート部にプレミアムブラックレザー、センター部にダークグレイアルカンターラというコンビ。落ち着いた雰囲気を持つことは言うまでもなく、厳選された素材がもたらす快適な座り心地や肌触りなどはまさに極上のきわみで、高級車にこそふさわしい仕上がりを見せる。
一方、滑りにくいアルカンターラ素材によって、長時間にわたり最適なドライビングポジションを維持しやすいなど、ラグジュアリー一辺倒ではなく、高い機能性までしっかり兼ね備えている点も見逃せない。
また、機能面では、乗員の体格や好みに合わせてキメ細かく各部を調整できるのもマニフィカの美点。とくに前後スライドやリクライニング、座面の高さといった基本的な部分には、ミリ単位の微妙な調整にも対応した電動式が採用されている。もちろん、ヘッドレストの高さや角度、サイドサポート、座面の深さなども調整できるのは言うまでもない。
さらに、腰部の疲労を軽減するレカロエアマチックシステム(ランバーサポート)や、背中や太股まわりにこもりがちな熱を効果的に除去してくれるレカロヴェントと呼ばれる除湿機能まで搭載されている。マニフィカは、レカロのハイエンドモデルという枠を超え、もはや究極のドライビング&パッセンジャーシートと言っても過言ではない。
今やクルマだけにとどまらず、航空機用のシートやオフィスチェアなどの分野にも進出し、高い評価を得ているレカロの理念は、シートに求められる本来の性能をもれなく備えた上で、快適性を徹底的に追求するというものだ。
それをもっともよく表しているのがマニフィカであることに間違いはないが、ほかのラインアップも一貫してその理念に基づいて設計、開発しているのが、じつはレカロの真骨頂であったりする。多様化するユーザーのニーズに合わせ、使う素材や搭載する機能を細分化することで、今では幅広いシートバリエーションを誇っているが、その根底に流れているシート作りの思想には、なにひとつとして変わりはないのだ。 |
| プレミアムシートとしてオプショナルカラーも多数用意されているマニフィカ。ベーシックパネルは木目調のシシリアン・エルムかミディアムグレイのブライトメープルグライパール。パネルのオプションオプションカラー選択は別途料金がかかる。車種別の専用パワースライド対応ベースフレームは付属だが、車種が限られているので注意。 |
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シート形状からしてしっくりくるレカロ。さらに微妙な調整がフィット感を強くする。 |
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多機能だがレカロ製品のなかでもスマートでシンプル。最高級コンフォートだ。 |
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