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1970年にドイツ・シュバルツバルトで興されたBBSは、もともと自動車用パーツの製造販売会社としてスタート。意外かもしれないが、当初はヨーロッパツーリングカー選手権(ETC)用のエアロパーツ製作がメインで、その後モータースポーツと深く関わりながらレース用3ピースホイールの製造を手がけるようになる。創業からわずか2年後、72年のことだ。以降、70〜80年代はBBS製レーシングホイールを装着したマシンがヨーロッパのメジャーレースを次々と制覇。その名を一気に広めることになった。
大きな転機が訪れたのは、フェラーリF1チームから鍛造1ピース・マグネシウムホイールの製作依頼が舞い込んだ91年。フェラーリのオーダーは、当時F1界で一般的だった鋳造マグネシウムホイールより10%軽いホイールを作ってほしいということだったが、それまで培ってきた技術やノウハウをフル投入したBBSは、なんと20%もの軽量化に成功。フェラーリとBBSは、F1マシンのホイール供給に関して独占契約を結ぶことになる。
創業以来、モータースポーツとは切っても切れない関係にある、そんなBBSの最新作が「LMーR」だ。ポルシェカレラカップに供給している7本クロススポークデザインをイメージし、19インチのみという割り切ったサイズ設定となる。
そもそもBBSがクロススポークデザインにこだわるのは、まずホイール自体の軽量化に大きく貢献してくれるからというのが一番の理由。また、開口部面積を大きく取れることで放熱効果が高く、荷重に対するバランスや応力の分散性に優れることもメリットとしてあげている。つまり、そのデザインは機能性を突き詰めていった結果、必然的にたどり着いたものなのだ。まずデザインありきのドレスアップ系ホイールとは、出発点もねらいどころもまるで違うことがわかるだろう。
さらにLMーRは、F1用ホイールと同じようにスポーク部側面に軽量化のための削り込み加工が施されるのも特徴。ホイールはスポーク部の太さや形状、曲げ角度などの設定が非常にシビアで、ほんのわずかな違いが剛性面に大きな影響を与えてしまうのだが、そこはさすがBBS。必要にして十分な剛性を確保しながら、同じ19インチ同士で比較すると、従来品のLMより最大で1kgもの軽量化を達成しているのだ。
また、ディスクとリムの接合に使うボルトをチタン製としている点も見逃せない。軽量化に貢献するのはもちろん、そこにはホイールの中心から遠い部分の質量軽減をはかることで、回転慣性モーメント(イナーシャ)をできるだけ抑えるという意図がある。つまり、軽量化によるバネ下重量の低減だけでなく、慣性が小さいことで、とくに加速&減速性能の向上も期待できるわけだ。
さらにLMーRには「ACQIIエア・クラフト・クオリティ」という考え方も投入されている。これは文字どおり、航空機用パーツと同レベルの品質や耐久性を追求し、製造されたホイールであることを表わす言葉。クルマ以上に過酷な状況にさらされる航空機だけど、そのパーツ製作に匹敵する考え方や技術レベルでホイールを作れば、クオリティの高さもおのずと高くなる。
クルマという枠のなかだけで考えず、ほかの分野からもホイール作りに応用できそうなアイデアを積極的に取り入れるBBS。前向きな姿勢がホイールを進化させ、ブランド力を一層高める原動力でもあるのだ。 |
| 現在はレクサスGS、BMW(E60/E90/E46M3)が適応車種。サイズは19インチ×8.5J 〜 19インチ×9.5JとなるがPCDがBMW用がほとんどなので取り付けられる車種も限られるだろう。レクサスGS用サイズはエアーセンサーバルブに対応している。F1レーシングホイールと同じデザインを持つだけに、今後の適応車種拡大に期待したい、機能美、剛性、軽量化を追求した究極のアルミ鍛造2ピースホイールだ。 |
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スポーク部分側面に切削加工を施したLM-R。同サイズのLMに比べ最大約1kg軽い。 |
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ディスクとリムを接合するボルトはチタン合金を採用。素材の軽量化も実行している。 |
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